第07回

今回から3話連続
お客様に愛される企業
グローバル化を目指す企業としての〝how-to〟
連続企画として紹介させていただきます

更新予定内容
前編 グローバル化を目指す企業として必要な姿勢と要素
中編 企業としての体力。基礎力の重要性
後編 かけがえのない「もの」を守り育て、継承する

前編 グローバル化を目指す企業として必要な姿勢と要素

今回は基礎の部分になるお話です。

従業員は、より良い企業になるための原動力
個々の特質を捉え、それぞれの能力を引き出す

Q
まず最初に、今後の企業(SN)運営の指針をお聞かせ下さい。

A
お客様の役に立つ、存在することが必要とされる「頼りにされる会社」になるためには…
お客様にとって会社がどうあるべきか、従業員全員が自覚した上で仕事をしなくてはなりません。
それを実現するには、個々の従業員が持っている特質を捉え、それぞれの能力を引き出すことができる土壌づくりが必要不可欠となりますが、その環境を整備すること、つまり、会社という器の基礎部分の設営こそが経営側の責務だと思います。

具体的には、「多彩なソフト開発」を安定して推進していくために、「ネットワーク事業部」「データベース事業部」「ホームページ事業部」をより強固な三本柱として、今後は様々な切り口で挑戦していきたいと考えています。もちろんその中には海外での事業展開も含まれます。

それは、系列会社の「下北山情報ネットサービス」ができ、本格的に稼働しはじめたことにより、国内においては多角的な展開が十分可能だという判断材料が揃ってきたことがベースにもなっていますが、今期以降はそれらの要素を抽出・反芻(はんすう)した上で、国内外での積極的・多方面にわたる事業展開」を積極的に進めていきたいと思います。

〝骨太〟な企業になるために・・・点ではなく面の思考と行動

Q
先日の朝礼で「点ではなく面での仕事」というお話がありました。
印象的な内容で、もう少し詳しくお話しいただければ思います。

A
あの時もお話しました通り、今後我々の仕事は〝面〟での展開を
していかなくてはならないと思います。

具体的に言うと、元来日本人は一生懸命働く民族で、ひとつの仕事を行うにあたり、与えられた命題に対して〝その人・その集団〟という単位は真剣にどこまでも追及する性質があります。その結果、とても細分化された中で専門職、エキスパートが生みだされ、諸産業の発展を支えていった…。そのような体質こそが昔から日本の社会が持っていた「勤勉でよく働く」と言われた民族性であり、かつての高度成長期等を支えたのだと思います。しかし反面、それは閉じられた社会で完結してしまう一点作用型の仕事である場合が多く、視野を少し広げると、「ひとつの事柄は完璧に行われたけれども、他の事柄、特に周囲の状況については全く目が配られていない(いなかった)」ことが多々あったのではないでしょうか。

それは、仕事としての質量を考えた場合、〝矮小なものであることがたちまち露呈してしまう仕事がこれまでの日本的やり方であり、我が社も同様であったと言えますが、今後、正統派のグローバル企業に脱皮するためには〝面で大きく展開する仕事のやり方〟を身につけ、その意識をも転換していかなくてはならないと考えます。

では、その〝面で展開する仕事〟とはどういうものか…。いろんなこと(仕事)をする上で、自分ひとりで物事を考えるのではなく、また、ひとつのことだけに囚われて、それだけを一生懸命にするのではなく、複数の仕事を行いながら、それに並行していろんな観点から物事を考え、より良い結果に導けるための方向性を見出していくことができる仕事の仕方が大切であり、そのための組織(システム)や人を育てていきたいと思っています。

ひとつのことをやりながら違うこともやっていく…。別の言い方をすれば、ひとつのことに多くの時間を割かれる。ひとつの失敗がもとでそこから先に進めない。などということが無いようにするのが重要だと思います。それは決して「適当にやる」とか、「浅く広く行う」ということではなく、進行していくいろんな事象全体に目を配り、状況の分析・方法の検討。つまり創意工夫をし、滞りなく作業が進行していくようにしていくことです。そのためには、いくつもの仕事を 同時進行形で的確にこなしていける能力を有する社員の育成が必要であり、それこそが会社の将来における大きな財産に成長する苗であると思います。

本当の意味での仕事の仲間をたくさん作り、それぞれの柔軟ながら堅牢なネットワークで結ばれた状況を有効に活用して、仕事全体の容量(成果)を大きくし、次のステップにつないでいくことこそが私がこれまで海外で見て、感じ取ってきた大切な部分だと思います。

血液が身体の隅々まで酸素を運ぶ
脳が機能するのも血液のおかげ
新鮮な情報が企業を活性化する

Q
先頃、中国のシンセンに事務所を開設されました。その目的と運用計画についてお聞かせください。

A
シンセン事務所の位置づけは「連絡事務所」的なものでビジネスを行う所ではありません。そこにグローバルな情報をどんどん集めて、会社の糧としていこうとする拠点のようなものです。

シンセンの事務所に入ってきた情報を私が日本に持ち帰ってきて社内のみんなに提示するという、会社の組織的に見れば、海外の情報を補給する拠点にすることが目的ですがそれはあくまで狭義の切り口で、逆な考え、広い観点で言うと、自分の情報も出し、仕事に関わる人全てが必要な情報を共有する場にしていこうという狙いです。

情報を共有することにより様々な観点から考えた結果としてぶれの少ない判断ができ、効率良い仕事が進められる条件づくり。それがシンセン事務所を設立した本当の目的です。

仕事の現場で昔からよく言われてきた「ほうれんそう」それは、報告・連絡・相談を密にし、ミスの防止・作業の効率化を図り、より高い精度で仕事の進行と仕上がりを目指すものですが、それは「お客様・社会」に満足していいただくための〝プロとしての技〟これもまた、情報の共有を大切にしていく考えですが、企業人として心掛けなくてはならない基本姿勢だと自分自身に常日頃言い聞かせています。

(第8回インタビューにつづく)